ワンチャン。可能性は低いが、ゼロではないことを表す。この言葉は大学生がよく使い、あまりにも使われすぎて意味があやふやになりつつあるため、ワンチャンワンチャンと言いまくっていればそれでよい。
しかしそのせいで、真の意味の「ワンチャン」の状態に自分が置かれたときにそれを「ワンチャン」で言い表してしまうと聞き手があうあうする現象が多発するようになったように思われる。
そのため僕は普段、真の「ワンチャン」の状態を相手に伝える際は『リアルワンチャン』と言うようになった。
『リアルワンチャン』とは、僕の敬愛する出川哲郎のいう「リアルガチ」と似たような感覚で捉えていただければ問題ないであろう。
出川哲郎とは、リアクションのみで芸能界を戦ってきた男だ。ちなみに彼にトーク力は皆無である。そのため彼は2014年の夏に初の冠番組『出川哲郎のリアルガチ』という30分間のリアクション一切なしのトーク番組を持つが、第三回で終了する。そう、もう一度言うが彼にはトーク力が皆無である。
正直、『リアルワンチャン』の話よりも『出川哲郎のリアルガチ』の方が読者は気になっているであろう。期待に応えようと思う。この番組は主に二つのコーナーで構成されている。出川哲郎が15分間トークをするコーナーの「俺のリアルガチトーク」と彼が今会いたい思うゲストを招いてトークする「俺のこの人に会いたい」の二つだ。
ゲストは三分の二がグラビアアイドルであるあたり、僕は彼が好きだ。ちなみに第二回のゲストはグラビアアイドルの今野杏南で、彼女は石原さとみにそっくりである。石原さとみといえば私の好きな女優ランキングのトップランカーだ。彼女の魅力はなんといってもあの重厚な唇であろう。
重厚な唇をもつ人々を私は「唇族(くちびるぞく)(kuchibiruzoku)」と呼んでいる。唇族は石原さとみを筆頭に、井上和香、上戸彩、北川恵子、アンジェリーナジョリーなどがいる。アンジェリーナジョリーは正直唇族に名を連ねられる存在かどうか悩んだが、名前出しとけばおもしろいでしょ感が半端なかったので書いた次第だ。僕はアンジェリーナジョリーの唇は好きじゃないからこの現実が悔しくてしょうがない。だからアンジェリーナジョリーの唇は切り落として塩コショウで下味をつけ片栗粉を軽くまぶして180度の油で3分30秒揚げたのち元の位置にくっつけることをサンタクロースに頼んでおこうかと考えていた時もあった。一年に一度のクリスマスプレゼントを犠牲にしてまでもそうさせたい何かがアンジェリーナジョリーの唇にはあるかもしれない。このことから、誰も得をしないのに無性にその行為をしたくなってしまう現象を「アンジョリーの唇」という。
そろそろ『リアルワンチャン』の話に戻りたい。その話をするにあたって、まずは「ワンチャン」についてもう少し詳しく説明しておくと、そもそも「ワンチャン」とは「ワンチャンス」の略語である。
おもに日常生活において「一回限りのチャンス(好機)」を表す。可能性は低いがまだチャンスはあるという場合を表すことが多いであろう。
麻雀においてはテンパイ形が両面待ちと予想される時、待ち牌の間の数牌が3枚見えていることを表し、そのためか、麻雀をする中心層の大学生にこの言葉は好んで用いられるのではないかと勝手に考えている。
しかし最近ではあまりにもワンチャンワンチャン言われていて、次第に多数の意味合いを含有するようになってしまった。
「クラスのあの子ワンチャンだなぁ~」⇒定型
「明日ワンチャン家に親来るんだよおうえうえうえうえ」⇒確実な未来
「単位?ゆうてワンチャンあるっしょww」⇒可能性ゼロ
「お前この前のワンちゃん(犬)好きな藍ちゃんワンチャンあんじゃん。」⇒押韻
果たしてこれで本来の、可能性が低いがまだチャンスはあるという意味合いで「ワンチャン」を使いたいときに「ワンチャン」で相手に通じるのであろうか(いや通じない)。
そこで『リアルワンチャン』が生まれたのだ。
ここで注釈を入れておくと、リアルワンチャンは文語でよく用いられるべきスラングであり、口語で使うとアホにみえる。高校の頃に英語の文法の授業で先生が「これは普通、文章で使われることがほとんどですね、喋るときにこれ使う人は滅多にいません。」っておっしゃって、ふざけんなよ、おれ英語しゃべりたいネン、文語での表現いらんネンって思いながら受けていた授業をだれしもが思い出したと思う。ごめんね。
さて、本来なら最後に『リアルワンチャン』についての面白い話を書く予定だったが、ちょっと自分を過信しすぎていたというかまったく思いつかないので『リアルワンチャン』の「リアル」とうちの「Re:ALL」がかかっていることに気づいた今が終わり時だと思う。
今回私の言いたかったことを要点としてまとめておいて、私の初めてのコラムとさせていただこうと思う。
・「リアルワンチャン」とは「ワンチャン」の真の意味、一度きりのチャンスのこと。
・出川哲郎はトーク力が皆無、かつエロい
・アンジェリーナジョリー
以上、伊藤英明と同じ中学、それのみが自分の誇り、やまDでした。
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